嘘ばかりつくと、嘘ばかりつく人になるらしい
ゴキブリはかわいそうだ。
彼のことは嫌いだが、そう思う。
ゴキブリにゴキブリと名前を付けた学者か誰かは、よっぽど強烈な憎悪を抱いていたんじゃないだろうか。
何せ「ゴキブリ」だ。
何かに名前を付けようと思った時に、「ゴキ」なんてまず使わない。それに追い打ちをかけるように、「ブリ」だ。
「ゲジゲジ」なんかも少し似たようなものだが、あれは幼稚だ。
一体どんな奴がゴキブリなんて意地の悪い名前を付けやがったんだ。
私はインターネットで名前の由来を調べることにした。
「ゴキブリ」と入力し、エンターキーを押す。
すると、さっき拭いたばかりのモニターに巨大なゴキブリが突如発生した。
「キャッ」私はついつい叫んでしまう。
すぐさま両手で目を隠し、人差し指と中指の間から覗き見ようか、それとも中指と薬指の間にしようかと検討を始める。
言い忘れていたが、私は美少女ではない。
「言い忘れていたが、私は美少女だ」と書いてから、嘘は良くないと思い書き直した。
ゴキブリのことを書くためだけに、嘘つきになってしまうところだった。
故事成語というものは、得てしてこういった体験から生まれるものだ。
「ごきのびじょぶり」も、そういった体験から生まれた。
使いどころは、今考えているところだ。
宜しければワンクリックだけお願いします。