スウィーテスト多忙な日々

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バカはバカなりにバカ

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1、2、3、4、5……
エクセルを下にスクロールしながら、数を数えている。
6、7、8、9、10……

 

どうしてこんなことをするのかというと、それは昨晩のひらめきに端を発する。
真っ暗な部屋でアイマスクと耳栓を装着し、完璧な状態でうとうとしていると、突然思いついた。

 

671円というお会計金額は存在するのだろうか……


商品の金額というのは、販売価格に消費税を掛けて完成する。100円の商品なら108円。つまり108円というお会計は存在する。1,080円も。それぐらいはギリギリ知っている。
お会計金額が掛け算で算出されている以上、どこかに「存在しないお会計金額」というものがあるのではないか、と考えたのだ。
それが例えば671円かもしれないし、672円かもしれないし、711円かもしれない。
「こいつ、何を言ってやがる」と思うかもしれないが、もう引き金を引いてしまった。あとは弾がどこかに到達するまで待ってもらうしかない。翌朝になると、私は早速計算式によって算出された結果を目で追った。

 

12円に8%を掛けると、12.96円。
13円に8%を掛けると、14.04円になった。
これは……。早くもゴーストを見つけてしまったかもしれない。13円のお会計は存在しないのだろうか?
小数をどう扱うかでこの問題の結果は大きく変わってくる。私は早速「消費税の計算方法」で検索をかけた。切り上げか、切り捨てか、四捨五入か。
すると、予想していない結果が飛び込んで来た。答えは「どちらでもよい」だった。

 

つまり12円の商品を12円で売ってもいいし、切り上げて13円で売ってもいい。ということは、13円のお会計は存在し得る。
惜しい。
しかしまぁ、こんなにも早く探し物が見つかるとは思っていない。気を取り直してスクロールを続けた。


金額は50を超え、100を超え、500近くまで来た。234円もあったし、327円もあったし、401円もあった。
「こいつ、何をしてやがる」と思うかもしれないが、少し前から私自身も気が付いていた。何をしてやがる。
「存在しないお会計金額」など、存在しなかった。

 

 ただの徒労だった。というか、それがもし存在したところで一体何になるというのだろう。私は西の方角、昨日の自分に向かって無線のマウスを投げた。
 ちょうど地球を一周すれば、24時間前の自分にヒットするはずだ。ざまぁみろ。
 
 その日の夜のこと。窓に何か当たった音がして、私は目を覚ました。窓の外にはマウスが転がっている。
 これは、私のものだろうか。それとも、明日の私が投げたものだろうか。

 

 

 

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