君のママに出会った……僕のようにねぇ!!
気になることはまだまだある。
随分と前になるけれど、SMAPという団体が声を揃えて「
五人が五人、少し苦い顔をしていた。
電車が止まり、目を瞑るとレールから残響が聞こえる。
各々の手にはささくれ立った古いスコップが握られていて、
声を発するものはいない。彼らは約束を守るため、
「失ったものはみんなみんな埋めてあげる」
どうしてあんなことを誓ってしまったのか。
いや、私たちはそれを望んでいたのだ。
そこへ彼女がやってくる。
涙でアイメイクは流れ落ち、抱えた何かの重さで膝が笑っている。
「さぁ、ここへ」
木村が穴を手のひらで指し、
どさり。
深夜の公園に、物騒な音が響く。木々がすぐさま音を吸い取った。
落下の衝撃で、幕の一部がはらりとめくれる。
彼女は声に出さずに呟く。ありがとう。確かに愛をもらった、と。
そして朝を迎える。昨日と変わらない朝だった。
単純な解釈だと、彼らの告白はこういう風に捉えられる。
私は木村に手紙を送った。「私は事を荒立てたくはありません」
あの頃大量に届いた非通知着信は、その返答だったのではないかと思う。
そして今日だ。フロントガラスのワイパーに、ある文章が挟まっていた。彼らは私を忘れていなかった。我が家に直接連絡が届くということは、住所が割れているという意味でもある。
迂闊だった。「君を守るため そのために生まれてきたんだ」私は、そんな思想を持った彼らに喧嘩を売ってしまった。
彼らはきっとやってくる。私はそれが恐ろしくて、目を閉じると隣で肉食獣の鼓動を感じるのだ。
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