スウィーテスト多忙な日々

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死ぬのは怖いから理想の死に方を考えていたあの日

お題「わたしの黒歴史」

 

自分はどうやって死ぬのか? と考えたことがあるだろうか。

こういうことを言うとややもすれば中二病だとか嘲笑されかねないが、私がこれを考えていたのは8~9歳の頃なのでお許しいただきたい。

 

小学校低学年で、恐らく3年生だったと思う。私は頻繁に従兄弟の家に遊びに行っていた。従兄弟は三人兄弟で私と年齢も近く、家には様々なおもちゃや漫画、雑誌があったし、我が家との距離も歩いて2分程と近かったので週に3回は訪れていた。

ある週末、例の如く従兄弟の家でのゲームも一段落し、リビングで映画「インディージョーンズ」を見ていた。

 

今となってはよく覚えていないが、終盤で敵の集団との闘争シーンがあった。

主人公の「インディアナ・ジョーンズ」は強く、敵をバッタバッタと倒していく。それだけならよかった。

そのシーンでは戦っている場所の中心に溶炉のような燃え滾る大穴があり、主人公がそこに敵を叩き落としていく。

落ちた敵はもちろん溶けて死ぬ。

当時はそれが怖くて怖くて、自分も死ぬ時はああやって殺されるんだ……と恐れおののいていた。

 

それから毎晩死ぬこと考えるようになった。

あんな風に痛いのは絶対嫌だから寝ている間に死にたい。人に手伝ってもらうのは迷惑がかかるから自殺にしよう。と幼いながらに謎の倫理観を持っていた。

あれこれ考えた結果、天井に滑車をつけて、細いロープを通して、その先にナイフをくくりつけて、その下に寝て、数時間経ったら時間差でナイフが落ちてくるようにしよう。と考え付いた。

でもそこまでやったらドキドキして寝られないかもしれない。そうしている間に時間が経ってナイフが落ちてきたらもう最悪だ。やっぱりこの手はやめよう。拳銃にしよう。あー、でもなぁ、拳銃ってどこに売ってるんだろう。買えるのかな。買えたとしても引き金を自分で引くのは怖いな……

とグルグル考えている内に眠りに落ちる、という日々を過ごしていた。

 

その映画を見たせいで、なんとなく従兄弟の家に行くのが怖くなっていた。そんなある日のこと、従兄弟の家から電話があった。

「オムライスを食べにおいで」と。

オムライスって犬の餌じゃないの? どういう思考回路だか、当時の私はそう思い込んでいた。そのせいでせっかくの昼食のお誘いに「こいつら本当に変人だな」と本当に失礼な偏見を持ってしまった。「変な映画も見せやがって……」と。

 

結局、卵に包まれた料理が出てきて私のよくわからない誤解は一瞬にして霧散した。

「死への恐怖」はそれからもしばらくは続いたが、当然今ではそんなことを考えることも無くなった。

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つまり何が言いたいのか、もうみなさんにはお分かりだろう。

そう、だからきっと、あなたにも。